レポートは,次の要領で作成して提出してください.
○里山の生態系サービスをとりあげ,その現状と課題,対応策等について述べよ(枚数は問わない).
レポートの提出は,7月17日までとします.レポートの提出先は,農学部南棟4階高橋研究室(メール
添付にて提出も可)とします.
第14週 7月21日 里山:人類発展のための社会生態学的生産景観
宇都宮大学農学部附属里山科学センター設立記念式典・講演会
7月21日(火) 農学部3101教室
午後3時30分 挨拶(進村武男 宇都宮大学学長)
午後3時40分 趣旨説明(茅野甚治郎 農学部長・里山科学センター長)
午後3時50分 里山科学センター看板披露
午後4時00分 記念講演会
(アナンサ・クマール・ドゥライアパ博士 UNEP 生態系サービスと経済チーフ)
里山:人類発展のための社会生態学的生産景観
Satoyama: Socio-ecological Production Landscapes for Human Development
In 2005, the Millennium Ecosystem Assessment (MA) found that 60% of the 23 ecosystem services it accessed were in decline. The decline in these services is expected to be a barrier for many countries in improving the well-being of their people and especially so for developing countries in achieving their Millennium Development Goals (MDG). The present sectoral approach used for natural resource management will fall short in reversing the decline in ecosystem services. More holistic approaches which embrace the inter-dependency of ecosystem services and well functioning ecosystems will be necessary. The notion of trade-offs, synergies and thresholds will have to be integral parts of the new management approach to ecosystem services. A broader notion of human well-being that goes beyond just material wealth but also includes human security, health, good social relation and last but not least the freedom to make choices is necessary. This calls for a management approach that does not look at the natural system purely as a source to be exploited for human needs but as a coupled socio-ecological production system. The concept of Satoyama may offer such a system for countries especially developing countries to meet their human development goals in a sustainable manner.
通訳 国連大学高等研究所
午後5時30分 閉会
7月21日(火) 農学部3101教室
午後3時30分 挨拶(進村武男 宇都宮大学学長)
午後3時40分 趣旨説明(茅野甚治郎 農学部長・里山科学センター長)
午後3時50分 里山科学センター看板披露
午後4時00分 記念講演会
(アナンサ・クマール・ドゥライアパ博士 UNEP 生態系サービスと経済チーフ)
里山:人類発展のための社会生態学的生産景観
Satoyama: Socio-ecological Production Landscapes for Human Development
In 2005, the Millennium Ecosystem Assessment (MA) found that 60% of the 23 ecosystem services it accessed were in decline. The decline in these services is expected to be a barrier for many countries in improving the well-being of their people and especially so for developing countries in achieving their Millennium Development Goals (MDG). The present sectoral approach used for natural resource management will fall short in reversing the decline in ecosystem services. More holistic approaches which embrace the inter-dependency of ecosystem services and well functioning ecosystems will be necessary. The notion of trade-offs, synergies and thresholds will have to be integral parts of the new management approach to ecosystem services. A broader notion of human well-being that goes beyond just material wealth but also includes human security, health, good social relation and last but not least the freedom to make choices is necessary. This calls for a management approach that does not look at the natural system purely as a source to be exploited for human needs but as a coupled socio-ecological production system. The concept of Satoyama may offer such a system for countries especially developing countries to meet their human development goals in a sustainable manner.
通訳 国連大学高等研究所
午後5時30分 閉会
第13週 7月14日 里山の経済学
里山が活用されていた経済と、里山が活用されなくなった経済の、仕組みの違いを学ぶ。それは一言で言えば、将来のための自然への働きかけ(ストック)が重要だったシステムから、お金を増やすためには今どう使うかが重視されるシステムへの、転換といえる。(原田淳 農学部准教授)
第12週 7月07日 里山のバイオマスエネルギー利用
「里山」とは元々農村集落(里)に必要とされる肥料・燃料採取林(農用林)を指す言葉であり、食料とエネルギーを自給自足で賄う循環型社会であったが、近年では里と山との関係が希薄となり、化学肥料の利用や電気、ガス、化石燃料など外部からのエネルギーの供給により、里山資源の循環利用の環が断ち切れている。そのような中、ペレットや、チップによるガス化発電など新しい形の里山(木質)のバイオマスエネルギー利用の取り組みが那珂川流域においても開始されている。本講義ではそれらの取り組みについて紹介する。(有賀一広 農学部准教授)
第10週 6月23日 里山のさかな
里山を流れる河川にはどのような水生生物が棲息しているのだろうか?那珂川の上流域から河口まで,四季折々の景観を交えながら,アユやサケの回遊など那珂川に棲息するさかなたちの生理・生態についてお話しします.この講義をきっかけに回遊魚を通じた河川と海洋の物質循環に気づいていただければ頂ければと思います.飯郷雅之(農学部准教授)
第9週 6月16日 里山と水
現代の農業活動は自然環境へ大きなインパクトを与えています。特に、流域圏の水やそれとともに輸送される物質は、流域を人間に例えると血液のような存在なので、その劣化は住民や流域に棲む生物に多大な影響を与えることが予想されています。そのため、陸域から海域までを含めた水・物質動態をとらえ、環境保全型農業を取り入れた自然共生型の流域圏の創出を目指す必要があります。そこで,本講義では,このような流域圏の水・物質循環の劣化が原因となって生じている沖縄地方の「赤土(あかつち)流出問題」を話題として提供します。沖縄のサンゴは貴重な生物資源だけではなく、観光資源としても重大な役割を持っています。しかし、近年、人間活動によってそのサンゴは死滅寸前のところまで追いやられています。サンゴ礁を取り巻く水環境問題とその対処方法に関する最新の研究成果を紹介します。大澤和敏(農学部 准教授)
第11週 6月30日 里山における米生産と土の恵み
「里山生業実習プログラム」と題して、那珂川源流域の過疎化と休耕田面積が増加傾向にある那須烏山大木須地域において堆肥ベースによる水稲特別栽培を地域住民と宇都宮大学農学部学生・教員の協働により実施しました。その目的は、①地元住民による「在地の知」と農学部附属農場による「堆肥連年施用の研究成果」を融合させ、次世代に継承する機会をつくる。②小学校理科や総合学習の時間に活用可能な「里山教科書」を作成し、体験の成果を小学校教育に役立てる。でした。
平成20年に実施しましたこのプログラムの概要と成果についてその背景となる生態系サービスの変化を調べたデータともに紹介することが本講義の目的です。
平成20年に実施しましたこのプログラムの概要と成果についてその背景となる生態系サービスの変化を調べたデータともに紹介することが本講義の目的です。
第7週 6月2日 里山の雑草
植物の持続的な利用及び管理は私たちの文化的生活に不可欠です。しかし,利用や管理の対象であった植物の一部の種類は,私たちの手から離れて雑草化し地域の生態系サービスを劣化させる危険性を持っています。里山域においても,高齢化及び過疎化に伴う植生管理の停滞によって,雑草性の高い植物種が様々な問題を引き起こしています。この授業では里山域における雑草の実態と対策,今後の課題について紹介します。西尾孝佳(雑草科学研究センター)
第8週 6月9日 里山と森林
歴史的・地域的に見て人との関わり合いのない森林は存在しない。従来から人と森との関係は切っても切れない関係で結ばれ、人と森の関係を表す言葉として奥山林と里山林が使われてきた。その中でも里山林はその地域の人の生活により近い存在として歴史的に位置づけられてきた。しかしながら、その関係が近年希薄になり、消失しつつある。従来の奥山林と里山林の利用、利用が減った(アンダーユース)場合の生態系の変化、将来に向けた解決の方策などを解説する。大久保達弘(農学部 教授)
第4週 5月12日 里山の暮らし
里山は生活空間として捉え,人々が維持してきた共生システムとして,里山の現代的魅力に迫りたいと思います。とくに,衣生活における「ものづくり」の観点から,「ひと」と「自然」の関係性について議論し,里山文化の継承と教育的価値について述べたいと考えています。余談ですが,私は現在高根沢町にて古民家を再生し,子ども達と伝統的空間で生活しています。そんな体験談も交えながらお話できればと思います。佐々木和也(教育学部 准教授)
第5週 5月19日 里山の地学
里山の自然景観は,そこに住む人々の暮らしとともに,その土地に固有な地質ならびに土地を形成する岩石特性などの影響を受けて形作られてきました。とくに大谷石や深岩石,芦野石や茂木石と呼ばれる栃木のローカルな石をストーンハウスとして活用し,また石蔵や石塀,門柱や石屋根などに広く利用しています。これら地元の石を活用する技術や歴史は”とちぎの石の文化”とも呼べるものです。これらの石の文化を解説し,また里山を形づくる特徴的な地質景観を紹介します。相田吉昭(農学部 教授)
第3週 4月28日 里山の成り立ちと歴史
里山は人々の農耕の営みによってその意味を変えてきた空間です。しかしひとくちに農耕といっても、畑作と水田では地力維持の仕組みと後背地の里山林との関係は大きく異なってきます。この週では、農耕のスタイルと里山との関係を解説しながら、広大な那須野ヶ原開拓地を持つ上流域、細やかな里山景観が息づく中流域、そして水戸市街地に至る那珂川流域の土地利用の歴史についてお話します。山本美穂(農学部 准教授)
第2週 4月21日 里山の景観
里山には、棚田、谷津田、雑木林、植林、河川、ため池、集落等の様々な景観が入り組んでモザイク状の景観が形成されています。ここでは、宇都宮大学周辺の里山に見られる景観を採り上げ、その構成要素と成り立ちについて解説します。さらに、景観を科学的に調査するための手法について紹介します。高橋俊守(農学部 特任准教授)
第1週 4月14日 授業オリエンテーション
授業スケジュール、成績評価法等のガイダンスを行う。里山とは何か、その概念や歴史について理解しておくべき基礎知識を解説する。さらに、里山が今何故注目されているのか、課題と可能性についても言及したい。一方で、一連の講義でキーとなる概念である、里山の「生態系サービス」について解説する。さらに、国連が提唱して実施された国際共同研究「ミレニアム生態系評価」について、結果の概要を紹介する。(高橋俊守 農学部特任准教授・大久保達弘 農学部教授)
平成21年度講義スケジュール
流域圏の里山科学
教室名:1353(峰)(国際学部E棟3階)
時 限:9~10 時限 (16:10-17:40)
第1週 4月14日 授業オリエンテーション
第2週 4月21日 里山の景観 高橋俊守(農学部特任准教授)
第3週 4月28日 里山の成り立ちと歴史 山本美穂(農学部森林科学科 准教授)
第4週 5月12日 里山の地学 相田吉昭(農学部生物生産科学科 教授)
第5週 5月19日 里山の暮らし 佐々木和也(教育学部 准教授)
(レポートのプロポーザル提出)
第6週 5月26日 里山の野生動物 小金澤正昭(農学部附属演習林 教授)
第7週 6月02日 里山の雑草 西尾孝佳(雑草科学研究センター 准教授)
第8週 6月09日 里山と森林 大久保達弘(農学部森林科学科 教授)
第9週 6月16日 里山と水 大澤和敏(農学部農業環境工学科 准教授)
第10週 6月23日 里山のさかな 飯郷雅之(農学部生物生産学科 准教授)
第11週 6月30日 里山における米生産と土の恵み 平井英明(農学部生物生産学科 准教授)
(レポート提出)
第12週 7月07日 里山のバイオマスエネルギー利用 有賀 一広(農学部森林科学科 准教授)
第13週 7月14日 里山衰退の経済学 原田淳(農学部農業経済学科 准教授)
第14週 7月21日 里山再生の経済学 加藤弘二(農学部農業経済学科 准教授)
第15週 7月28日 学生ディベート、テーマ「里山の未来を探る」(全教員)
教室名:1353(峰)(国際学部E棟3階)
時 限:9~10 時限 (16:10-17:40)
第1週 4月14日 授業オリエンテーション
第2週 4月21日 里山の景観 高橋俊守(農学部特任准教授)
第3週 4月28日 里山の成り立ちと歴史 山本美穂(農学部森林科学科 准教授)
第4週 5月12日 里山の地学 相田吉昭(農学部生物生産科学科 教授)
第5週 5月19日 里山の暮らし 佐々木和也(教育学部 准教授)
(レポートのプロポーザル提出)
第6週 5月26日 里山の野生動物 小金澤正昭(農学部附属演習林 教授)
第7週 6月02日 里山の雑草 西尾孝佳(雑草科学研究センター 准教授)
第8週 6月09日 里山と森林 大久保達弘(農学部森林科学科 教授)
第9週 6月16日 里山と水 大澤和敏(農学部農業環境工学科 准教授)
第10週 6月23日 里山のさかな 飯郷雅之(農学部生物生産学科 准教授)
第11週 6月30日 里山における米生産と土の恵み 平井英明(農学部生物生産学科 准教授)
(レポート提出)
第12週 7月07日 里山のバイオマスエネルギー利用 有賀 一広(農学部森林科学科 准教授)
第13週 7月14日 里山衰退の経済学 原田淳(農学部農業経済学科 准教授)
第14週 7月21日 里山再生の経済学 加藤弘二(農学部農業経済学科 准教授)
第15週 7月28日 学生ディベート、テーマ「里山の未来を探る」(全教員)
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